もう12月。ということで今年のアルバム私的ベスト10などを
バタバタと時は過ぎ、気づけば今年もあと1ヵ月をきりました。引っ越し段ボールはまだ一部屋を独占し、住所変更のお知らせも滞るなか、年末進行の仕事に追われ、なんとなくこのまま年を越してしまわないように音楽を楽しむ時間を作っていかねばと思っております。
さて、今年もいろいろとCD、アナログ盤、新譜も旧譜再発モノも中古盤もさまざまに聴いてきましたが、昨年からの中南米熱は今年も健在。そのあたりのアーティスト作品を中心に聴いた1年でありました。スピネッタのように、Twitterでフォローさせていただいている音楽愛好家の皆さんからの情報をいただき聴き始めたアーティストも多く、この場を借りて関係の皆様に御礼申し上げます。出会いとは、こんなところにもあるんですねw。
スピネッタは、その訃報によって彼の音楽に触れることになったことは残念でしたが、彼の音楽は死してなお輝きを増しているようにも思えます。彼をはじめ今年は、ミュージシャンや作曲家、作詞家、音楽関係のビッグスターたちが多く鬼籍に入った(印象のある)年だったように思います。ちょっと思い出すだけでも、スピネッタ、ロビン・ギブ、ドナ・サマー、ドナルド・ダック・ダン、チャック・ブラウン、エタ・ジェイムズ、ホイットニー・ヒューストン、デイビー・ジョーンズ、リヴォン・ヘルム、ボブ・ウェルチ、エイミー・ワインハウス、柳ジョージ、ジョン・ロード、尾崎紀世彦、ジョニー吉長、ハル・デヴィッド、あと桑名正博、そしてデイヴ・ブルーベック…まだまだ多くの訃報に接してきた気がします。寂しいですが、願わくば彼らの音楽が彼らの死を超えてより多くの人々に届き、これまで以上の評価を得て輝きますように。そんなことを願いながら一年を振り返っております。
今年よく聴いたアルバムから私的ベスト10をリストアップしてみました。
まずは新譜から
1.エスペランザ・スポルディング『RADIO MUSIC SOCIETY』(DVD付き)
→何と言っても私の2012年はこの1枚。東京JAZZで見せてくれたライブの完全版を来年3月に見るのが楽しみです。
2.クァンティック & アリス・ラッセル with コンボ・バルバーロ『LOOK AROUND CORNER』
→聴いていて気持ちがウキウキしてくる1枚でした。
3.マリオ・アジネー『VINICIUS&OS MAESTROS』
→日本では今年出たので2012年に入れましたが、ヴィニシウス・モライスの名曲をギター+オーケストレーション。洗練とはこのことでござる。
4.オマール・ソーサ & パオロ・フレス featuring ジャキス・モレレンバウム『Alma』
→これまた、ピアノとラッパの奏でる静謐な世界。これもいいですよー。
5.伊藤ゴロー『GLASHAUS』
→ひとこと、素敵です。
6.ジョイス・モレーノ『TUDO』
→一筋縄ではいかないジャズアレンジが好みです。
7.ロバート・グラスパー・エクスペリメント『BLACK RADIO』
→まあ、2012年では外すことができないエポックメイキングな作品。ヒップホップとジャズの鮮やかな融合。
8.ジョー・バルビエリ『RESPIRO』
→ライブにも行きました。温かい歌声と小粋な楽曲。いいわ〜
9.ペトゥラ・クラーク『PETULA』
→御年80数歳とは思えぬアイドル感。あまり話題になりませんでしたが大変よいヴォーカルアルバムだと思います。
10.メロディ・ガルドー『ABSENS』
→この人もエスペランザとともに私の中では別格の存在です。アルバムで世界旅行してましたね。
ベスト10入りはしませんでしたが、このあたりもよく聴きました(現在聴いているものもあります)。
アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ『CUT THE WORLD』
グレゴリー・ポーター『BE GOOD』
ヴィニシウス・カントゥアリア『INDIO DE APARTAMENTO』
ヴァグネル・チゾ『A OSTRA E O VENTO』
シミ・ラボSIMI LAB『Page 1 : ANATOMY OF INSANE』
村山浩『FIRST DRAGON』
旧譜・中古盤の2012ベスト10は、こんな面々です。
1.ルイス・アルベルト・スピネッタ『SILVER SORGO』
2.ルイス・アルベルト・スピネッタ『UN MANANA』
3.エリス・ヘジーナ『ELIS 1973』
4.ギル・エヴァンス『THE INDIVIDUALISM OF GIL EVANS』
5.ユーリ・ポポフ『LUA NO CEU CONGADEIRO』
6.レス・マッキャン『COMMENT』
7.ホセ・アントニオ・メンデス『ESTE ES JOSE ANTONIO』
8.エグベルト・ジスモンチ『AGUA & VINHO』
9.ノラ・サルモリア『VUELO UNO』
10.マイルス・デイヴィス『THE COMPLETE JACK JOHNSON SESSIONS』
去年はミルトン・ナシメントにハマりましたが、スピネッタと出会えた2012年にも感謝したいです。この2枚以外にもアルメンドラなどのバンド時代のアルバムも面白い。ギル・エヴァンスは以前は1980年のパブリック・シアターのライブ盤とマイルスとの共作盤あたりしか持っていなかったのですが、年末に再発された『個性と発展』『アウト・オブ・ザ・クール』を聴いてぶっ飛びましたw。たぶん、これから突っ込んで聴くことになりそうです。
旧譜・中古盤次点(同率)
タジ・マハール『THE HIDDEN TREASURES OF TAJ MAHAL 1969-1973』
ホベルト・ギマランエス『SAUDADE DE MIM』
来年もいい音楽にノックアウトされたいものです。