James Taylor & Carol King 武道館 20100414

巨大な国旗が掲げられた天井にステージからのライトが差し、万華鏡のような光の模様がさまざまに色と形を変える。40年もの時が磨きをかけた名曲の数々。その旋律が音の粒の一つひとつが全身をかけめぐり魂を静かにゆさぶる。ときに激しく、ときに優しく。紅に、薄紫に、そしてフラットな青にと、描かれるイメージもまさに多彩だ。“You've Got A Friend”や“Fire and Rain”はもちろんのこと、キャロル・キングのプロ作曲家時代の楽曲も交えた28曲はすべてが芳醇な葡萄酒のような仕上がり。キャロル・キングファンの私は、とくに“Song Of Long Ago”に胸が騒いだ。「いま、静かに友だちは再び集まり、なつかしい昔の歌を口ずさむ。la la la……」まるでこの瞬間のためにあるかのようなフレーズだ。感じるのは、曲の力、歌の力、演奏の力、そしてこのコンサート全体を下支えする「真心」のような何かだ。音楽にはやはり素晴らしい力がある。そして、そんな音楽をずっと好きであり続けてきた自分はほんとうに幸せ者だと思えるコンサートだった。

以下、不確かですがセットリスト
01)Blossom 02)So Far Away 03)Machine Gun Kelly 04)Carolina In My Mind 05)Way Over Yonder 06)Smackwater Jack 07)Country Road 08)Sweet Seasons 09)Your Smiling Face 10)Song Of Long Ago 11)Long Ago And Far Away 12)Beautiful 13)Shower The People 14)(You Make Me Feel Like) A Natural Woman

15)Copperline 16)Crying In The Rain 17)Mexico 18)Sweet Baby James 19)Jazzman 20)Will You Love Me Tomorrow 21)Steamroller Blues 22)It's Too Late 23)Fire And Rain 24)I Feel The Earth Move 25)You've Got A Friend

Encore
26)Up On The Roof 27)How Sweet It Is (To Be Loved By You)
28)Locomotion