東京JAZZ 2009のことも忘れないうちに

もう1週間以上経ってしまったけど、9月5日(土)に東京JAZZ 2009に行ってきた。昨年の東京JAZZではまさかのSly & The Family Stoneの奇跡の来日公演(わずか30分だったけど)を見て大感動したのだが、今年はなんとP-Funkの帝王George Clinton & PARLIAMENT / FUNKADELIC! 本当は夜の部のMelody Gardot(最近の私のヘビーローテーション)も見たかったのだけど、残念ながら前売り終了。ということで昼の部だけ見てきた。以下、簡単にメモだけ。

神保彰 featuring Abraham Laboriel & Otmaro Ruiz                       with very special guest "Lee Ritenour"
これは大変なメンツ。各人が超絶技巧の持ち主で演奏の端々に惜しげもなくすごいテクが披露されるわけだが、それが全然技術のひけらかしに感じられず、ちゃんと楽曲の魅力を高めるベクトルに全員のフレーズが向かっている。全体として流麗でやさしい音楽に仕上がっていて感心した。ラテン調(大ざっぱな言い方で恐縮だがw)の楽曲が多いせいもあるが心温まる感じ。本当のテクニシャンとはそういう人たちなのね。神保氏の曲は、70年代後半のよき時代のナベサダを想起させるクオリティー。とくに杏里の旦那さんがやったアコースティックな曲はボクの脳裏にいろいろな風景を描き出してくれた。アルバム買おうかな。
それにしても神保氏、見栄えがいいなあ。背筋が伸びた演奏姿勢とかスラッとしたモデル体型も、とても私より年上とは思えないです。尊敬。

John Scofield and the Piety Street Band
ジョンスコ! 出たよジョンスコ! 昔から好きでとくに最近のBumpあたりのジャズファンク路線は私のツボ。そして今回のアルバムもニューオーリンズ系でかなり期待していた。…しかし、しかしですね、白状しましょう。私、あまりに気持ちよすぎてクークー寝てしまいました。なんということでしょう…(冷汗)。ジョン・クリアリー(vo & kbds)以下、バンドもうまくて、ホント素晴らしいグルーヴだったのに、あまりにもオーソドックスなセットだったもので…。ジョンスコ、どんどんブルースギタリスト化してる? 何にしてもご無礼いたしました。

東京スカパラダイスオーケストラ
じつはライブはじめて見た。熱演だった。演奏力も自分が想像していたよりずっと高かった。でも、もっと小さいハコで見たかったかな。また、スカという音楽自体にそもそも内在する“若僧感”が、微笑ましくもあり、逆にこうしたイベントではちょっと浮いてしまっていた印象。あのテンションの高さは、ジョンスコで寝起きのボクにはちょうど良かったけども。

George Clinton & PARLIAMENT / FUNKADELIC
今回はホーンセクションが来ないというのは事前に聞いていたので、ファンカデリックの曲が多いのかなと予想していたけど、パーラメントの曲と半々くらいだったかな。ギター4本+ベース、ドラム、キーボード×2+コーラス隊という編成で聴くFlash LightやUp For The Down Stroke、Give Up The Funkなどには「やっとナマで聴けた!」と感動。…しかし、これらのパーラメント系のファンクは大好きだけど、昔からファンカデリックのブルースロック調(?)の楽曲がどうも苦手で…とくにマイケル・ハンプトンが弾きまくるのが…。まあ、いいや! おむつ姿のゲイリー・シャイダー氏や花嫁衣装のアンドレ・フォックス氏も見られたし、何よりジョージ・クリントン氏もかなりゴキゲンだったように見えたし、御大がお元気なうちにPファンクの世界観をナマで体感できたのは良かったっす!(2階席の後ろからだったけどね)

出演者がバラエティに富んでいるので、スカパラとPでカルチャーギャップを起こして退席する人たちもちらほら(笑)。こんなところも東京JAZZの興味深いところではある。

さて、そして昨日はNHK BS2で先日のWorld Happiness 2009のダイジェストが放送されていた。YMOはナマの方が断然音圧が感じられて迫力があったと思う。逆にCharaは会場ではボーカルがピアニシモになると全然歌詞が聞きとれず、声の音量調節が苦手なのかな? という印象だったのが、ラインで拾われた音は演奏とバランスがとれていい感じで再生されていた。こうしてナマとTVを比較するとアーティストの特性が出て面白いものだと思った。

JimbombaPiety Street