箱根写真レポ&笑い飯「鳥人」に思う




昨日クルマで通った箱根の山道を、今日は朝から学生駅伝ランナーたちが必死に走っている。その姿をテレビで観るのは不思議な感覚ですね。えー、上から順に、強風で頭がクラクラするほど寒かった大涌谷(おおわくだに)、フジヤマの絶景、金時神社の境内で見つけた霜柱であります。
どうでもいいけど、年末にM1で見た笑い飯のネタ「鳥人」の口調に、気づくとなってしまっているワシに気づく(笑)。影響力でかっ! ヨメとも話したが、落語とちがって漫才には古典ネタがほとんどなくて、それは漫才の場合、2人のキャラとそれが生み出す「間」の組み合わせが千差万別であり、二つと同じ演目が成立しないせいではないかと思うのだが、この「鳥人(とりじん)」に限っていうと、ひょっとして、いろいろなコンビが演ずることのできる「古典」になり得る希有なネタなのではないか。そう感じられるほどに強烈なイメージを喚起させるファンタジーホラー漫才の傑作なのだ。
そういえば笑い飯の哲夫は『えてこでもわかる笑い飯哲夫訳般若心経』(ヨシモトブックス)という、般若心経の解説本を出している。これが、メチャクチャおもろい上に、般若心経のこともわかったような気になるからスゴイ(そんなはずはないのだけども)。ちょっと引用すると、「照見五蘊皆空 度一切苦役」の訳が「なんや、からやんけ」。また他にも、難しいお経の文を「やっとおしっこ出来た時の安らかな状態」と訳したりしていて、こうした平易な関西弁によって仏陀のメッセージを伝えてくれる本なのだ。仏教の専門家になるわけではない一般の人にとって、こういう本はありがたい。なかなかありそうでない本。そして、難しいことを難しい言葉で説明することより、難しいことをわっかりやすい言葉でユーモアを交えて教えてくれることこそじつは難しくて、それこそが知性ってもんじゃないだろうか、としみじみと思い直す2010年の正月なのである。
えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経 (ヨシモトブックス)