1ヵ月以上のご無沙汰でございました。〜痛恨、ジョビンとのニアミス話ほか〜

えー、1ヵ月以上更新が滞り、アカザル店主はどうしているのかというお声もちらほら聞こえてまいりました。ごめんなさい、じつは6月に入って夏風邪をひいて弱っていたところに、さらに浮き世の仕事が6月の終わりからまさに急転直下まとめて動き出しまして、それまでののんびりした(ちょっと不安なほどのんびりしたw)毎日から休みなしの日々へと様変わり。ブログの更新もままならぬほどに疲労困憊、ついつい一月以上も放置しておりました。ごめんなさい。でも今は復活!
その間にも、Mar Di Mareさんでのケペル木村さんのブラジル音楽幻祭夜話Vol.3ウーゴ・ファットルーソ(ウルグアイのキーボーディスト)の試聴会に途中参加ながらお邪魔するなどオフの活動もあるにはあったのですが、今となってはあまりにもタイミングがズレてしまったので、また機会があればそのあたりの話も紹介できればと思っております。重ねてすみません。
さて、先週末にようやくまとまった仕事が2件終わったので、一息つきまして、土曜日には渋谷のタワーレコードで行われたnaomi&goro and 菊地成孔のインストアライブに寄ってきました。最近出たボサ・ノヴァのアルバム“Calendula”の宣伝を兼ねたイベントでしたが、アルバムの内容と同様、清涼感のある歌と演奏で楽しみました。イパネマの娘などのボサ・ノヴァスタンダードやオリジナル曲以外にもプリファブ・スプラウトホール&オーツの曲をアレンジした作品があったりして、やけに耳に残るアルバムです。おすすめ。
calendula
アルバム購入特典のサイン会参加券は妻に譲って、私は中南米コーナーのある5階でうろうろ。でも給料日前ということで自制して二枚にとどめました。一枚はアストル・ピアソラの大名盤“TANGO: ZERO HOUR”、もう一枚はアントニオ・カルロス・ジョビンの“URUBU”。これまた基本中の基本みたいな名盤です。
Tango:Zero Hour
Urubu
しかし、なにせ中南米初心者のワタクシ、ご尊名だけは存じ上げていても実際のところこれまでちゃんと聴いたことはありませんでした。しかし…家に帰って聴いてぶっ飛びました。とくにピアソラのこのアルバムはヤバイです。地球上にこんなすごい音楽があるとは! え?大げさすぎますか?ごめんなさい(笑)。しかし、何年も前にピアソラブームが来たときも、当時なんとなくラテンものに苦手意識(食わず嫌いでしたね)をもっていた私はピアソラもジョビンもジョアンもエリスも敬遠していました。なんということでしょう。宝の山(品質の話ね!)を自ら見逃していました。仕方ない、出遅れましたがこれから堀りますよー。金はないけど(笑)。
さて、アントニオ・カルロス・ジョビンといえば、唯一の来日公演が1986年8月だったらしいのですが、先日You Tubeでそのライブを探して見たらびっくり。映像の冒頭にオフィスビルが登場するのですが、真ん中に映る丸い屋根のビルはまさしく私が最初に勤めていた会社が入っていた日本プレスセンタービルではありませんか。「え!まさか館内のプレスセンターホールとかレストランアラスカでライブしたのか!?」と早とちりしていたところ、すぐに画面は引きになり日比谷の野外音楽堂が現れました。あ、そうか、そりゃそうよ!(オリックスの岡田監督か!)
クレジットを見ると1986年8月2日とあります。まさに私はこのとき社会人一年生として、野音の道をはさんだ向かい側にあるビルの中で働いていたのです。かすかな記憶をたどると、たしかにあの夏、ブラジル音楽のコンサートが目の前で行われていました。ああ、なんということでしょう、ニアミスしていたのですね、あの巨匠と。もう故人となって久しいトム・ジョビン。見たかったなあ。