俳句にカヌーにモヒートに(近況報告3点)

■1 人生初の俳句
先々週末、お知り合いの参加している句会に誘われて行ってきた。じつは俳句を詠むなんて生涯初の試みだったのだが、近頃は新しいことをやってみようモードに入りつつある私である。あまりにも季節感というか、花鳥風月に疎すぎる自分のことが恥ずかしいもので、いい機会だと思って参加したのです。秋の季題数点から3つを選び準備したところ内1句が評価いただき銀賞獲得。「ビギナーズラックさん」の異名を頂戴する。ちなみにこんな句です(下手くそですみません)。

指先に柚子の香残す読書かな
初秋刀魚 身に白波のきらめいて
ラ・フランス 頬寄せ並ぶ日暮れ方

それにしても今回挑戦してみて俳句の難しさ、奥深さの一端が(ほんの少しだけ)わかったような気がする。何しろ土台となる季節への眼差しが不足しているうえに、五七五の約束事があって、わかりやすくもしなくてはいけない。そして実際に目で見て感じたことを忠実に描写することが出発点なので、ごまかしがきかない。
入門書として水原秋桜子先生の昔の本を一冊読んでみたが、その添削実例を見てびっくり。ボキャブラリーの豊かさ、表現力の的確さが凄すぎる。道のりのあまりの遠さ、上るべき山のあまりの高さにいきなりクラクラするが、どうせやるならちゃんとやりたい私としては今後も機会があれば句会に参加してみようと思いました。いい大人として花鳥風月にも少しは通じんといかんしね。

■2 大岡川とカヌー&ホラー駐車場
そして先週末は珈琲豆を買いに横浜へ。いつも停める安価な駐車場があるのだが、そのすぐ近くに今まで気づかなかった駐車場があって、見ればさらに安い、破格の価格設定。しかも1台分のスペースが空いている。これはいい、と停めたのだが、両脇に高級車が並んでいる。そして、何やら黒服を着た人々がたくさんいる。これはあくまで私の推測だが、駐車場の目の前の建物ではそのスジの方々の列席するお葬式が執り行われようとしているらしい。黒服ではあるが、髪型や髪の色が…そしてオーラが…まるで一般ピーポーとは違うのである。私は、できるかぎり気配を消してソローっとクルマのドアを閉めて買い物へと向かったのであった。
焙煎された珈琲豆を200グラム購入し、しばし街を散策した。横浜の中心を走る大岡川。数々の横浜の裏面史を彩ってきたこのディープな一帯を散歩していると、いつもと違う風景に出会った。幾艇もの色とりどりのカヌーやカヤック下流から上流をめざし進んでいるのだ。本格的なパドリングで先を急ぐ艇、二人乗りでのんびりと進む艇、いろいろな表情をした人たちが次々とみなとみらい方面から漕いでくる。「こ、これは何?」高校時代にボート部だった私の漕艇魂が刺激される。大岡川はたしかに汚い。でも、何かうらやましい。オレも今すぐ漕いでみたい!(笑) どうやら後で調べたところによると、これは横浜縦断カヌーフェスティバルという大会で、みなとみらいから大岡川〜掘割川〜根岸まで行って、戻ってくるコースだという。来年は出てみたい、なんていきなりそんなこと考えてたりして。

ちなみに、先週末には早くも横浜のカヌーショップさんに見学&ヒアリングに走った私でございます(笑)。

そして、駐車場に戻った私を待っていたのは文字通り黒山の人だかり。お葬式参列の黒服の方々があふれすごいことになっていた。私のクルマ君は、そのいかつい皆様方の群れに隠れて見えないほど。そんなお歴々の中に、一人普通の格好した私が突然分け入るのだからそこにいる皆様の視線が集中するし、一瞬緊張が走る(ヒットマンじゃございません!)。できるだけ平然と周りをキョロキョロ見ないようにして駐車場の料金精算機に一直線に向かい、支払いを済ませ、意を決してエンジンをかける。「絶対に、アテたらいかん、アテたらいかん」と心の中で念じながら、運を天に任せてクルマをそーっと発進させたところ、前にいた金髪&角刈り&喪服のお兄さんが、なんと「こちらへどうぞ」と右手を斜め下に差しだし、交通整理をしてくれるではないか。「あ、ありがとうございます〜」と目礼しながら、これ以上ないと思われる細心の注意を払いながらクルマを最低速度で進めてその場を脱出した私でございました。一時はどうなることかと。なるほど、安い駐車場には訳がある(笑)

■3 一日店長のオリジナルモヒート
そしてこの日曜日には、かつて職場で一緒に仕事していた後輩コピーライターのK君が南青山の某店で一日Bar店長をやるというので、顔を出しにいった。普段は服や雑貨を売っているお店とのことだが、キューバ風味の一日Barは18時の開店早々に椅子席が埋まり(私は幸運にも半ケツ分座るコトができました:笑)、スタンディングの大盛況。ヘミングウェイも愛したというカクテル、モヒートとビールとシャルドネの短時間チャンポンでけっこうゴキゲンになって早々に退散。これがK君お手製オリジナルモヒート。とにかくハーブがいっぱい。ごちそうさまでした。