岩手に行って来ました

先週に遅い夏休みをとって岩手を旅してきたご報告を。学生時代(ほぼ四半世紀前)に仙台にいたくせに岩手は盛岡をクルマで通過したことがあるのみでほぼ初上陸。3泊4日のみちのく二人旅、順を追って。
【初日】雨
7時頃東京発、東北新幹線→一関下車、駅前の「大槻三賢人」の銅像の前で記念撮影→駅前でレンタカーを借りる→中尊寺(参道の月見坂が想像以上の急坂で「富士山か!」。金色堂よりも隣の宝物館の収蔵品の国宝級ラインアップに驚く→参道入口の蕎麦屋で昼→時間の関係で毛越寺は前を通過して厳美渓へ(渓谷を渡すロープと籠による郭公団子の遠隔オーダーシステムに感動)
厳美渓。さすがの絶景
→一関に戻り、ジャズファンの聖地「BASIE」に入り珈琲(JBLのスピーカーの真ん前に座れてラッキー!)→一関ICから東北自動車道に乗り花巻南→宮沢賢治のグッズショップ「林風舎」で本や栞など買う→イギリス海岸(イギリスの田園風景にたしかに似ている美しい川辺。実際には渇水しないと川底部分は見えない。雨の夕景がよかった)
イギリス海岸周辺
→遠野・釜石方面へ走り、宮沢賢治が『銀河鉄道の夜』を書くヒントを得たといわれる「めがね橋」に寄る。夕暮れ時、ちょうど単線の列車が!まるで夜空に走り抜けていくよう
宮守のめがね橋
→遠野泊
【2日目】雨
チェックアウト後、「続石」(山の中で巨岩が不思議な形で別の岩に乗っている。いわゆるパワースポット的な場所)→「曲がり家」(江戸時代の民家)→「カッパ渕」(カッパが出る伝説のある小川)→「山口の水車小屋」(まだ現役で稼働中)
山口の水車小屋
→「デンデラ野」(昔あった死期を迎えた老人のコミュニティ跡)→遠野の街に戻ってジンギスカンつつく(ラム肉うまい)→釜石(周辺の喫茶店のリストを見て名前で選んだ店がアタリ。非常によいお店でした)→宮古浄土ヶ浜
【3日目】晴
5:26の日の出に合わせて起床。ほぼ本州最東端の夜明けをしばらく観察。闇→青→赤→オレンジ→黄と変わっていく山の端の色と太陽のパワーに感動
夜明け
→チェックアウト後、サッパ船に乗りに浜へ→ボートハウスでおまけにもらった「かっぱエビせん」になぜかウミネコたちが集まってくる。そう、これはエサなのだ。
やたら人慣れしているウミネコ
→サッパ船に乗り、「青の洞窟」と呼ばれる秘密の穴蔵に入る。ほんとに海の色がエメラルドブルー
青の洞窟。イタリアではなくて三陸
ウミネコたちがエサに群がる。ヒッチコックの「鳥」か!写真はウミネコ、エビせんキャッチの瞬間と、ヘルメットに乗る勇姿。
岩合さんか、ワシは!
ヨメのヘル上にて
→ボートを降り、浄土ヶ浜へ。奇岩が海の上に連なる不思議な造型。私の郷里の串本・橋杭岩にも似ている→クルマで海沿いを北上。「潮吹き岩」を見に断崖絶壁の階段を下りるが、潮はミスト状にほわわわわーんと湯気のようにかすかに吹かれるだけ。「ほら吹き岩」とも呼ばれているらしい。また急な階段を延々上ってクルマへ→北山崎着。これぞ三陸リアス式海岸断崖篇を鑑賞。
北山崎。汗拭きつつ撮影
しかし、ここも絶景の第二展望台は270段の階段を下りて、また上らなくてはならず、ひーひー言いながらのアップダウン。三陸海岸、健康なうちでないとムリですわ→「磯ラーメン」食べてクルマで「龍泉洞」(日本三大鍾乳洞の一つらしい)へ。地底湖の透明度と深さ(121メートル)の凄さに感動しつつも、またしても狭い階段をガンガン上らなくては外に出られないのであった。どんんだけ登山しとんねん→クルマで盛岡へ→チェックイン後、駅前で名物の冷麺を食す。美味。駅前の酒屋で地元の酒とつまみを買ってホテルで宴会の続き
【4日目】晴
チェックアウト後に徒歩で北上川沿いの「材木町」を散策。老舗の染物店で親に土産買い『注文の多い料理店』を出版した「光原社」へ。土産物を買い、中の喫茶室で珈琲を飲む。ステンドグラスの光が素敵。
白い服がこんな色に
→クルマで天満宮狛犬を見に行く。石川啄木も撫でていたのだろうか?
めちゃキュート!(もう一方にもルックスの違う狛犬さんがいます)
→紺屋町でクルマを停めて、歴史建造物をいろいろ見学。宮沢賢治石川啄木の展示に事欠かないこの街。この機会に見ておこうと、いろいろな資料を見学する→昼食は、地元のOLさんと思しき二人が出てきた割烹に突撃。これが大正解!安価なランチでしたがほんとに美味しゅうございました→その他、街を散策して、レンタカーを乗り捨て扱いの返却をして、新幹線の時間まで駅近くの居酒屋で飲み(阪神の試合をテレビでしばらくやっていたのでありがたかった)、20時過ぎの盛岡駅は人通りも少なく、ドトールも閉店していた。しかたなく売店で珈琲を買って待合室で飲む。20時41分盛岡発

そして東京駅には23時過ぎに着いたが、人の多さとしゃべる声のテンションの高さに気後れする(笑)。4日間の岩手旅行で、すっかり心身のモードは遠野系(笑)。正直、都会のノイズに慣れるまで1時間くらいかかった。そしてヘンな言い方かもしれないけども、自分がいかにふだん「異常な」世界に棲息しているのかを実感し、たまにはこうして遠い場所・自然の中に移動することがとても必要なことだと思ったのでありました。まだまだ日本には旅するべき場所がいっぱいありますね。以上、駆け足でしたが報告終わります。
それにしても心残りは盛岡駅前で見かけたこの店(笑)。